発酵食品に欠かせない「麹」の効果とは

 

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健康志向の高い人の間で度々話題になる、「麹」。どんなものかわからないという人もいれば、「塩麹」なら聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか？

麹は、古くから発酵食品を作るのに利用されてきた伝統的な食品です。世界で麹が使われ始めたのは、なんと紀元前だとも言われています。

麹が注目されているのは、その美容と健康への効果が理由です。この記事では、麹が持つ効果について具体的に紹介していきます。

 

「麹」とは？

麹とは、蒸した穀物に、食品発酵に有効な微生物のひとつ「麹菌」を繁殖させたものです。「麹菌」はカビの一種の「コウジカビ」を中心とした微生物で、日本の「国菌」に認定されています。

日本の気候や風土が「麹菌」の生息環境に非常に適しており、日本や東アジア、東南アジアの一部の国にしか生息していません。

古くから和食で親しまれてきた、発酵食品に欠かせない存在である麹。現在でもその健康や美容への効果が注目を浴びています。

 

知っておきたい3種類の麹

麹は、どの穀物に「麹菌」を繁殖させたかによって風味などが異なります。ここでは、特に有名な3種類の麹を紹介します。

 

米麹

蒸した米に麹菌を繁殖させたものを米麹と言います。米麹は奈良時代前後に生まれたとされており、「発酵」という食文化の始まりであると言われています。現在でも日本で最も代表的な麹です。

日本酒や米味噌、米麹甘酒、酢、みりん、塩麹をはじめ、様々な料理に使用されます。比較的簡単に作ることができるため、家庭で麹作りに挑戦して見たい人にも人気です。

 

豆麹

蒸した豆に麹菌を増殖させたものを豆麹と言います。大豆を使ったものが主流で、八丁味噌などの豆味噌に使われることが多いです。豆類は他の穀物に比べてたんぱく質が多いのが特徴で、旨味が多いと言われています。

 

麦麹

精白処理をして蒸した麦に麹菌を増殖させたものを麦麹と言います。麦麹は、麦焼酎、麦味噌、醤油などに使われることが多いです。

米麹に近い性質があり、麦麹を使った甘酒や麦塩麹なども作ることが可能です。味わいは米麹よりもあっさりしていて、麦の香ばしさが感じられます。

 

麹が持つうれしい効果

ここからは、麹が持つとされている、体に嬉しい効果を紹介します。

 

栄養吸収・消化をサポート麹菌は、たんぱく質をアミノ酸に分解する「プロテアーゼ」や、でんぷんを糖に分解する「アミラーゼ」、脂質を分解する「リパーゼ」など、様々な種類の酵素を体内で生成するはたらきがあります。

また、食べ物の栄養素を体に吸収させるサポートもしてくれるので、吸収・消化に嬉しい存在です。一緒に食べる食材の栄養素を効率よく吸収できます。

 

腸内環境を整える

発酵食品が腸内環境を整えてくれるのは有名ですが、麹も腸内環境を整えるはたらきをしっかりと持っています。麹に含まれる「オリゴ糖」が善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やしてくれるのです。

腸内環境が整うことで、便秘や肌荒れの改善、免疫力のアップなどが期待されます。

 

疲労回復

麹にはビタミンB1・ビタミンB2などのビタミンB群が豊富に含まれているのですが、このビタミンB群はエネルギー代謝に関わる栄養素で、疲労回復に深く関係しています。

ビタミンB群が不足すると、疲れやすくなったりイライラしやすくなったりと、心身共にストレスを感じやすくなると言われています。

 

美肌効果

ビタミンB群には血行と代謝を促進させるはたらきや、皮膚の保護・再生といった美肌効果もあると言われています。体の巡りをよくして老廃物の排出を促すと共に、肌の調子を整えてくれます。

 

美白・美肌効果（化粧品）

麹は、化粧品の成分としても注目を集めています。醸造現場で働いている杜氏の手が白くて綺麗なことから着目され、麹に含まれる「コウジ酸」が天然の美白由来成分として化粧水や美容液の成分として配合されるようになったのです。

有名な化粧品メーカーからも、コウジ酸を配合した美容液が登場しています。食べて中からだけでなく、外からも嬉しい効果があるんですね。

 

美容・健康のために麹を食事に取り入れよう！

発酵食品に欠かせない「麹」の効果と基礎知識を紹介しました。麹には、消化のサポートから美肌効果まで、様々な効果があることがわかりましたね。

味噌や醤油など、和食の身近な食品や調味料にも使われているので、食事に取り入れやすいのも魅力です。美容・健康のために、今日から麹を意識した食生活をはじめてみましょう！