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麹と糀の違いを解説!どうやって漢字を使い分ける?

麹・糀

「麹」「糀」どちらも読み方は「こうじ」だが違いはあるのか

この記事を読むための時間:3分

「こうじ」の読み方には、「麹」「糀」と2つの漢字があります。塩麴・米麹など、スーパーで頻繁に見かけるのは「麹」の方で、「糀」の漢字はあまり見かけないという人もいるのではないでしょうか。どちらも読み方が同じなので、何がどう違うのか、どう使い分ければ良いのか迷いますよね。使い方によって意味合いが変わってくるのかも知っておきたいところだと思います。今回はそんな「麹」「糀」の違いと、こうじの歴史についてをまとめて紹介していきます。

「麹」は中国から伝わった漢字

麦偏に菊と書く「麹」という漢字は、こうじ作りが盛んだった中国から日本に伝わってきた漢字です。カビの一種であるクモノスカビを用いて、麦の粉を水で練って団子にした餅麹が作られたことから始まりました。現代は日本のあらゆるところで「麹」が使われ、公的機関でも「米麹・麦麹・豆麹」など、この漢字が主に用いられています。今スーパーなどでも広く使われているのはこちらの漢字なので、「麹」と書いても違和感はないといえます。

「糀」は日本で作られた国字

米編に花と書く「糀」は、明治時代に日本で作られた和製漢字になります。これは米からできる「米こうじ」のみを表している国字です。国字が作られた理由は、蒸し米の表面を白色の菌糸がふわふわと覆いつくしている様子が花のようであることから、「糀」の漢字が用いられるようになりました。現代「糀」を使っているお店は、米こうじの専門店だけといわれています。そのため「こうじ」を「糀」と書いてしまうと、人によっては伝わらない可能性もあります。

「こうじ」の歴史

麹は紀元前700年頃から中国で作られ使われていました。中国では麹を作るのに粉末にした穀物に水を加え練ったあと、発酵させ微生物を繁殖させ、餅状に固めた「餅麹」が主流でした。日本で麹菌が発見され麹として使われ始めたのは、奈良時代からといわれています。日本最古の書物『播磨国風土記(はりまのくにふどき)』の中には、「神様に供えるはずだった米にカビが生え、これでお酒を生み出した」という記述があります。麹菌は必然に作られたものではなく、偶然できた産物だったのです。

 

室町時代では草木を焼いてつくった木灰(きばい/もっかい)から、麹菌を繁殖させていました。麹菌を木灰から繁殖させた理由は、失敗が少なかったからだそうです。さらに江戸時代に入ると、夏バテ防止に麹でつくった「甘麹(現代でいう甘酒)」が人々に好まれ、江戸では夏冬問わず通年飲まれるようになりました。しかし明治時代に入る前には「麹衆」と呼ばれる人たちが麹を独占し、製造・販売を始めます。麹を製造するのに用いる麹菌の胞子が集まった「種麹」は一般人に販売せず、秘蔵のものとしていました。これにより、種麹は一般人の目に触れられないよう管理されていたことが考えられます。

 

それから長い年月を経て2006年。麹菌は日本だけにしかいないカビの一種なので、日本醸造学会(にほんじょうぞうがっかい)が「麹菌は国の財産である」として、麹菌を日本代表の菌「国菌」として認定しました。現代多くの人に親しまれている麹は、紀元前より紆余曲折を経てここまで辿りついた、まさに歴史ある菌といえるのです。

現代日本で使われているのは「麹」

現代広く使われているのは「麹」の方ですが、「糀」は日本で使われていた国字ですので、大変魅力的にうつる漢字といえるのではないでしょうか。また今使われているのはほとんど米こうじの専門店だけなので、「糀」の方を街中で見かけることは非常に珍しいことかもしれませんね。どちらを書こうか迷ったときは、広く使われている「麹」を活用すると良いでしょう

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