腸内細菌の役割に感謝 役割の大きさ
楽しむヘルスコンシャスをテーマとする雑誌「veggy」のvol.75(2021/3/10発行)でご紹介いただいた時、
腸内細菌や免疫力等をテーマに著書を多数お持ちの藤田紘一郎先生にテンペについてのコメントを頂きました(その際の記事は こちら)。
藤田先生の著書「腸内細菌が家出する日」(三五館)の中には腸内細菌に感謝したくなる内容が沢山でした(以下 本書)。腸内細菌は言葉を発しませんが、
だからと言って大切でない事はありません。存在すら簡単に感じることのできない腸内細菌を、少しでも身近に引き寄せて感じながら生活したいですね。
本書から、その助けになる腸内細菌のお話を見ていきます。【この記事を読み終わるまで 3分】
腸内細菌の役割の大きさを感じよう
腸内細菌と聞けば、心と身体の健康、美容、免疫などのキーワードで多くの記事や文献を目にします。ですから、腸内細菌がこのような役割を担ってくれてるのは知識としては
知っているという方が多いのではないでしょうか。ただ、その役割がどのくらい大きいのか遺伝子の数から感じる事が出来ます。
本書の85-86ページには1990年アメリカでの「ヒューマンゲノム・プロジェクト」の記述があります。私たちヒトが持つ複雑な機能を保つために必要な遺伝子数は当初 10-20万個 は
必要だと思われていましたが、プロジェクトの結果たった 2-2.5万個 と判明したそうです。その後、腸内細菌がヒトの複雑な機能を補っていることがにわかってきて、
欧州の研究グループの発表では腸内フローラ内の様々な細菌が持つ遺伝子は330万個でヒトの150倍となるそうです。むしろ”私”より腸内細菌たちの遺伝子の方が圧倒的に多いんですね。
また、他のページ(118ページ)では、遺伝子数ではなく細胞数での比較があります。ヒトの細胞が約37兆個に対して、腸内細菌の細胞数はその27倍近い数としています。
”私”を圧倒する差なんですね。
私よりも私かもしれない腸内細菌
この様な比較をすると”私”は”私”なのか疑わしくなってきます。腸内細菌たちとのありがたい共生の中でしか”私”は生きられないと感じられるのではないのでしょうか。
ただ、腸内細菌たちはしゃべりません。しゃべらないから大切ではない・・・・そんなことは無いですよね。
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