『ミキ』奄美のご長寿を支える発酵飲料
奄美の発酵飲料『ミキ』で腸内環境を改善!
この記事を読むための時間:3分
ご長寿が多いことで知られる奄美大島には、古くから受け継がれてきた健康ドリンクがあります。『ミキ』と呼ばれる伝統的な発酵飲料で、嗜好品としてだけでなく、長年に渡って奄美の人々の健康を支えてきました。ここでは、その『ミキ』についてご紹介します。
目次
奄美大島伝統の健康ドリンク『ミキ』とは?
最近では手作りをする人がずいぶん減ったようですが、島内では市販品が出回るほど地域の生活の一部になっている『ミキ』。実は鹿児島県本土で『ミキ』を飲む習慣はありません。暑い夏の栄養補給源としてはもちろん、発酵食品としての健康効果にも優れており、奄美では高齢の人ほど好んで飲んでいます。『ミキ』という名前は、神様に捧げる『御神酒(おみき)』を意味すると言われ、各家庭で自家製の『ミキ』が作られ、夏祭りのときには神聖なものとしてふるまわれていました。
赤ちゃんからお年寄りまで!幅広い層が愛飲
『ミキ』は発酵食品であるという利点に加え、消化吸収がよく栄養価が非常に高いため、幅広い層に飲まれています。主な材料は米とサツマイモで、これらに砂糖を加えて発酵させて作ります。優れた整腸作用があり、腸内環境を良好な状態に保ってくれるため、夏バテの予防や解消にも役立っているのだとか。特に暑い季節にはよく飲まれているようです。『ミキ』を飲むことで「調子が良い」「元気が出る」などとという実感がなければ、現在に至るまで飲み続けられることはなく、とっくに廃れていたことでしょう。
『ミキ』を自宅で作ってみよう!
『ミキ』の材料は簡単に手に入るものばかりですので、自宅でも簡単に作れます。
【材料】
・サツマイモ:30g
・米:150g(1合)
・水:600cc
・砂糖:大さじ1
- 米を研いで、水に30分ほど漬けておきます。
- 皮をむいたサツマイモは、30分ほど水に浸してアク抜きをします。
- 米をザルにあげて、分量の水でおかゆを炊きます。
- おかゆが炊き上がったら保存容器に入れ、40~50度程度まで冷まします。
- アク抜きしたサツマイモを目の細かいおろし金ですりおろして加えかき混ぜます。
- おかゆに、砂糖とおろしたサツマイモを加えかき混ぜます。最初はもたっとした感じがしますが、混ぜているうちにサラッとした感触になったら蓋をして、日当たりの良い場所に置いておきます。
- 気温にもよりますが、1~3日でプツプツと細かい泡が表れます。これが発酵している証拠です。味見をして酸味が多い方が良ければさらに発酵させて適度に酸味を出します。
- ミキサーにかけてなめらかにしたら、蓋付きの容器に入れて冷蔵庫で保存します。(1週間ぐらいは保存可能)
『ミキ』のおいしい飲み方、食べ方
『ミキ』はそのまま飲んでも美味しいのですが、ヨーグルトに混ぜたり、豆乳で割っても違う味が楽しめます。また、シリアルやグラノーラにかけたり、和え衣やドレッシング、スープやカレーに加えるなど、素材の味を邪魔しないので、他にも色んな料理や飲み物にアレンジできそうです。味噌と『ミキ』を2:1の割合でよく混ぜ合わせ、皮をむいた野菜を漬けると、ほんのりとした甘みと酸味が合わさったやさしい味わいの漬け物ができます。また、『ミキ』とオイルやビネガー、塩こしょうを混ぜ合わせるとドレッシングにもなります。
まとめ
サツマイモと米を砂糖で発酵させて作る『ミキ』は、「ご長寿の島」と呼ばれる奄美大島で古くから受け継がれている発酵飲料です。腸内環境を良好な状態に保ち、暑い時季の夏バテ予防や解消など、その健康効果にも定評があります。現地では市販品が出回るほど地域に定着した『ミキ』は、これからも奄美の人々を支え続けてくことでしょう。
関連情報
大豆発酵食品テンペ専門店 | OneFace
OneFaceは「テンペをもっと身近に!」を応援します。スーパーフードと言われるテンペを作りますか?まず食べますか?そのどちらも応援します。
屋号 | OneFace |
---|---|
住所 |
〒391-0013 長野県茅野市宮川4303-1-2 |
営業時間 |
9:00-17:00 定休日:土日祝 |
代表者名 | 大友 由紀子 |
info@tempe-oneface.com | |
Mission | 大豆発酵食品のテンペの「作る」「食べる」を広める |